ブログで紹介した書籍


『君たちは偉大だ―すばらしい自己に目覚める』を紹介します。

● クリックで本の紹介のサイトへ
● クリックで本の紹介のサイトへ

 私が世田谷の学習塾で塾長兼講師として勤めさせていただいたとき、講習会での塾生を対象とした教材として、知識の伝達にとどまるのではなく、モチベーションアップにも繋がる何か面白い読み物はないものかと探して出会った本がこれです。

 

 講習では、私が朗読し、塾生は本を手元に置き字面を追い黙読するパターンと、塾生に順番に朗読させるパターンとを併用しました。

 教科書や塾の一般的なテキストではない書物を読むことを通して、ものの見方や考え方、更には人の生き方や人生の目的に至るまで、自分自身の血肉となる深い内容について学ぶことの楽しさ奥深さを体験させました。

 
 数年後、家業を継ぐために実家に戻りましたが、自分自身の子どもたちが小中学生になった時に、夜の反省会で読む教材としても使用しました。(※この、夜に子どもたちと行なう反省会のスタイルは、実は百瀬先生が提唱される「家庭ゼミナール」からヒントを得たものです。)

 

 果たして、その効果はというと、肯定的なものの見方考え方や主体性を持たせることには成功した様に思います。

 もちろん、『君たちは偉大だ』に加え、他にも船井幸雄先生が書かれた『13歳からのシンプルな生き方哲学』やロン・クラーク先生が書かれた『みんなのためのルールブック ―あたりまえだけど、とても大切なこと 』など、様々な書物を教材として使用したりもしましたが、小学生でも本質的な内容に目を向け、受け止めることが出来るんだという考えを持つきっかけを与えてくれたのは、他ならぬ『君たちは偉大だ』なのです。

 

 飽きっぽく横好きのタイプは同様の趣旨の本をあれこれつまみ食いをしてみるのも良し、根気強いタイプならばこれならこれと一冊に絞り、何度も何度も繰り返し繰り返し読み込んでいくのもまた良しかと思います。

 

 ここのところ、体罰問題で教育に強い関心が寄せられていますが、動機付けをするツールとして、この本は有効だと思い、紹介させていただこうと思い立った次第です。

 

● 百瀬創造教育研究所の公式サイト

http://www.momose-souzou.com/

2 コメント

「小1プロブレム」に思う。

 いよいよ明日は小学校の入学式。

 一昨年は四女、そして昨年は三男と、我が家では小学校に入学が続きました。

 我が家の子供たちが通う保育園では、先代の園長先生のときから躾に力を入れていて、保育園の卒園式のときも、小学校の入学式のときも、お行儀の良さに定評があります。

 かと言って、変に大人びているわけではなく、家庭では思いっきりやんちゃぶりを発揮しています。

 公的な場と、私的な場とでの、立ち居振る舞いを心得ているのでしょうか? それとも、先生の言うことをよく聞き、しっかりと行動できるように教育されているのでしょうか?

 本当のところはどうなのかわかりませんが、いわゆる「小1プロブレム」は起きていない様ですので、ありがたいことです。

 

 産経ニュースによると、「小1プロブレム」は決して特異なことではなく、しかも容易に解決できない問題であるといいます。


 東京都教育委員会が行った平成22年度の調査では、都内の小学校の校長の18・2%が「発生した」と回答、決して特異なことではないことが明らかになっている。

 東京都教委の調査によると、小1プロブレムが発生した時期は4月が71・8%で最も多かった。発生した学校では、調査時点(平成22年11月)でも56・7%が「収まっていない」と回答。容易に解決できない問題であることが浮き彫りになった。

 <「小1プロブレム」に保護者は… 子供の「できる」を認める msn 産経ニュース 教育 から引用>

 正直なところ、保育園に頼りっきりと言っても過言ではないのですが、PTA会長をさせていただいていたときから、小学校に入学後は家庭教育も充実させたいと思い、様々な本を教材に選んでは試行錯誤を続けています。

 その中の代表的な教材の一つが「みんなのためのルールブック(写真)」ですが、現在は、このブログで以前に紹介させていただいた野口芳宏先生の著書『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』を教材としています。

 

 やり方は、毎日、夜9時半に家族全員が集まり、教材を順番に音読したり、一日の出来事を報告し合ったりといった、いたってシンプルなものです。

 これは、以前に、百瀬創造教育研究所の百瀬昭次先生から「家庭ゼミナール」というのを教えていただいたのがきっかけです。

 百瀬先生とのご縁は、私が学習塾の塾長をさせていただいた時に、塾生の動機付け教材として「君たちは偉大だ」という著書を採用し、ご講演を依頼したのがきっかけでした。

 百瀬先生の理想とする「家庭ゼミナール」には程遠いかも知れませんが、家庭における子女教育の重要性は、年々強く感じています。

 

 TVゲームもパソコンも無い時代。外で一日中遊び呆けながら、年長者の下、味噌っかすで大目に見られて可愛がられたり、自分が年長者になると年少者を可愛がったりといった、おおらかな時代に育った私たちの時代とは大きく異なる時代に生きる現代の子供たち。

 更に、少子化が叫ばれる今の時代。大勢の兄弟姉妹の中で揉まれている我が家の子供たちを見ていると、兄弟姉妹のありがたさをしみじみと感じています。

 

 親が何だかんだ言うよりも、お兄ちゃんお姉ちゃんが言う一言の方が効果がある子供たちを見ていると、あえて親が教育する必要は無いのかも知れませんが、親子間における何らかの家庭的伝統(と言っては大袈裟ですが・・・)を立てられたならと願いながら一日一日を過ごしています。

0 コメント

野口芳宏先生の著書『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』を紹介します。

 先日、野口芳宏先生の講演を聞かせていただく機会に恵まれました。その際に購入させていただいた著書『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』が素晴らしく、感動してしまいました。
 私の家庭には、まだまだ幼い子どもがたくさんおりますので、常備薬ならぬ常備書として、活用させていただくことにいたしました。
 今回は、その終わりに書かれている「先生や保護者の皆様へ(編集方針・五つの主張)」の中から、冒頭の部分をご紹介します。
---------------------------------------------------
 かつての日本人は、世界に誇る美徳を持ち、各国から尊敬されていました。しかし、現在の日本は様々な問題を抱え込み、新たな心配や困惑を生じています。その原因は一言で言えば教育にあります。人は教育によって初めて立派な人間になっていく存在だからです。そして、教育は、幼い頃からの正しい積み重ねが肝要です。「三つ子の魂百まで」という諺は、その事実と重要性をよく物語っています。
 では、幼い頃からの教育をどのように築いていけば良いのでしょうか。その拠り所となる本が、今こそ是非とも必要だ、と私たちは考えました。そこで、(中略)ようやく完成したのがこの『音読・道徳教科書 日本の美しい言葉と作法』です。子供の教育に当たって「これならば間違いない」「これが本物だ」と、どなたも安心して使って戴ける本が出来上がった、と私たちは信じています。
--------------------------------------------------
発行所は、株式会社登龍館。公式サイトはこちらです。
http://www.toryukan.co.jp/product/detail.html?id=183&c=97

1 コメント

筑波大学名誉教授 村上和雄先生の著書「奇跡を呼ぶ100万回の祈り」のご紹介をいただきました。

 東日本大震災の直後、YouTubeでは数多くの津波の映像が見られるようになりました。どれを見てもショッキングなものばかりで、これが現実なのかと目を疑うシーンの連続でした。

 その後、YouTubeで目にするようになったのは、『がんばろう日本!』『Pray for Japan』といった、励ましと祈りの映像でした。

 かつて、何方かに『人間と動物との違いは祈ること。』と教えていただいたことがあります。

 人が人を心から思いやるときの基本であり、また、時として究極の到達点。それが『祈り』なのでしょう。

 

 数日前、尊敬するある方から、筑波大学名誉教授 村上和雄先生の著書「奇跡を呼ぶ100万回の祈り」のご紹介をいただきました。

 私自身はまだ読んでおりませんが、タイトルと目次を見て、これは紹介しなければと直感しました。『奇跡を呼ぶ祈り』ではなく、『100万回の』となっていることに強いインパクトを受けたのです。

 そこには、どれほどの切実感があり、どれほどの涙があり、どれほどの愛情が込められていることでしょうか。

 このような内容が、情緒的なお話として宗教家の方がなされるのではなく、遺伝子研究の第一人者と言われる名誉教授の先生がなされるところも大変興味深いと感じました。

 私自身、熟読して、感想を紹介したいと思います。 

 

 ●目次から・・・

【プロローグ】大震災が私たちに提示したもの 
第1章 今、「祈り」が必要な理由 
第2章 「サムシング・グレート」と祈りの民、日本人 
第3章 「アホ」な祈りが日本の力になる 
第4章 「祈り」のある行動が奇跡を起こす 
第5章 100万回の祈りを捧げよ 
【エピローグ】奇跡の復興のために

 

 ●wikipedia 村上和雄氏

 

 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%91%E4%B8%8A%E5%92%8C%E9%9B%84

 

 

 ●致知出版社 > 各界リーダーからのコメント > 村上和雄氏

 

http://www.chichi.co.jp/leader/murakami.html?gclid=CK2k4bHus6oCFYskpAodlEpo8A

 

 ●「SWITCH」という村上和雄先生のドキュメント映画(予告編)

2 コメント

宮澤章二先生のこと

通販で注文していた本が届きました。

「行為の意味-青春前期のきみたちに-」です。

 

「こころ」はだれにも見えないけれど「こころづかい」は見える

「思い」は見えないけれど「思いやり」はだれにでも見える

 

ACのCMとしてTVで度々流され、ポピュラーになったこの一節。
もとの詞の題名が、他ならぬ「行為の意味」であり、掲載された本の題名も「行為の意味」。

 

この詩を作られたのは、埼玉県羽生市弥勒出身の詩人・作詞家である宮澤章二先生。私の母校である羽生小学校でも昭和16年に教鞭をとられ、校歌も作詞された方なのです。

 

贔屓目を差し引いたとしても、母校の校歌は大変素晴らしく、心を打たれます。

それで、詩集「行為の意味-青春前期のきみたちに-」を読んでみたいと思いました。

 

じっくりとはこれから読むこととして、さっそく「行為の意味」を読み、その後をぱらぱらとめくって見ました。そこで、ハッとした一節が目に飛び込んで来たのでご紹介します。

 

だれも気づかぬこと に気づくのは尊い

だれもが 気づいていながらやらぬことを

思いきってやってみるのは 更に尊い

(<広野の花のように>から)

 

『だれもが 気づいていながらやらぬことを 思いきってやってみるのは 更に尊い』とは、なんと深く、的を得た表現なのだろうと感動しました。

ACのCMの映像は、これを製作した方が意図したか否かにかかわらず、このメッセージをも含んでいるのではあるまいかと思いました。

 

「行為の意味」の全文をご紹介します。

 

【行為の意味】


―――-あなたの〈こころ〉はどんな形ですか

と ひとに聞かれても答えようがない

自分にも他人にも〈こころ〉は見えない
けれど ほんとうに見えないのであろうか


確かに〈こころ〉はだれにも見えない

けれど〈こころづかい〉は見えるのだ

それは 人に対する積極的な行為だから


同じように胸の中の〈思い〉は見えない

けれど〈思いやり〉はだれにでも見える

それも人に対する積極的な行為なのだから

 

あたたかい心が あたたかい行為になり

やさしい思いが やさしい行為になるとき

〈心〉も〈思い〉も 初めて美しく生きる
―――-それは 人が人として生きることだ


宮澤章二先生は、30年間に亘り埼玉県の中学生のために詩を贈り続けました。詩集「行為の意味」は、その詩の中から選ばれたものです。 

 

●宮澤章二(みやざわ・しょうじ)略歴

大正8年(1919年)6月11日、埼玉県羽生市弥勒に生まれる。

小学校2年生まで羽生で育ち、その後東京の小学校を卒業。昭和18年(1943年)、東京大学文学部卒業。

不動岡高等学校教論を経て文筆業(詩と歌詞)に専念。

作詞関係では童謡・歌曲・合唱曲・校歌・市民歌等を多数手がける。中でも校歌は小・中・高校など300校に及ぶ。日本童謡賞、赤い鳥文学賞特別賞等を受賞。日本現代詩人会会員、日本童謡協会常任理事、日本作詞家協会理事、埼玉詩話会顧問等を歴任。

主な著作は「蓮華」「空存」「枯野」「風魂歌」等多数。クリスマス・ソング「ジングルベル」の作詞者としても知られている。

平成17年(2005年)3月11日逝去。

1 コメント

ブログで紹介した書籍