En-ichi 6月号【No.253】の紹介

 中学生の息子が、「純粋理性批判」の本が欲しいと…。
 「純粋理性批判」「カント」「哲学」かあ・・・と思っているときに、En-ichi6月号に掲載された記事「若者よ、『哲学する力』を身につけよう」が目に止まりました。


<「若者よ、『哲学する力』を身につけよう」から>

 

 私が言う哲学の意味は、物事を基本的なところから考えて、自由に批判し合って、社会でより良いコンセンサスを得ていくということです。

 

  日本人はどちらかというと批判精神を持って物事を見るのが苦手です。議論し合って、より良い結論を見つけ出そうという気持ちが日本人には欠けているという気がします。そういう経験を日本人はしてこなかったのではないでしょうか。

 

  知識の基本を問い直すような力、哲学的に考える力を子供たちに身につけさせてほしいと思います。受験には役に立たないと軽んじられてきましたが、長い人生には絶対に必要です。

 

  人を思いやる日本人の素晴らしい資質とともに、一方では議論する力が必要ではないかと思っています。

 

  知識の積み重ねだけでは、パラダイムを変えるような発想は生まれてこないのではないでしょうか。

 

 東日本大震災を境に、人々の気持ちに大きな変化が見られるといいます。そのキーワードは、「誰かのために」。義捐金、被災地ボランティア、炊き出し、などなど、対象を特定しない社会貢献に参加することが特別なことではなく、むしろ当たり前の社会に変わろうとしているように感じます。

 そういった気持ちの変化を後押しするには、哲学的に考え何が真実かを見極めることが出来るように、正に“哲学する力”が求められているように感じます。


 「誰かのために」生きようとする心と“哲学する力”とが相まって、人々の気持ちとものの見方・考え方に変化が生じた時、大きな時代の節目になるであろうと思います。

 

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