中学校入学式 新入生へのメッセージ

 先日、中学校のPTA会長をしている友人から新入生へのメッセージを教えてもらった。

 学校のホームページを見ると、教育方針にはこう記されている。『向上の喜び、困難を克服する楽しさの体験をとおし「夢や希望・生きる力」につながる教育活動の推進に努める。』

 『困難を克服する楽しさ』と聞いて、すぐさま先回の日記にも記したランディ・パウシュ教授の言葉を思い起こした。

 「レンガの壁は、僕の行く手を阻むためにあるんじゃない。その壁の向こうにある何かを自分がどれほど真剣に望んでいるか、証明するチャンスを与えているんだ」

 

 PTA会長のメッセージには、新しく中学生活が始まる生徒たちの心の扉を一つ一つ丁寧に開きながら、困難を克服した向こうに待ち受ける何かを確信し果敢に挑戦する勇気を与えたい、熱い親心を感じた。

 

 その彼も、今日4月22日、PTA総会で後任者へバトンタッチをすると聞いた。新入生の記憶に、そして魂に刻み込まれたであろうメッセージをここに記録として記したい。そして、共に未来を担う新中学生たちにエールを贈りたい。

 

 頑張れ、全国の新中学生!

 

 <新入生へのメッセージ>全文

 

 新入生の皆さん・保護者の皆様、本日はご入学おめでとうございます。保護者の皆様にはこれから三年間PTAとしてお世話になります。高いところからで大変恐縮でございますが、今現在の○○中の良い状態を少しでも継続していけるよう努力してまいりますのでご理解を賜りご支援ご協力をお願いいたします。 
 ご臨席の来賓の皆様。本日は大変ご多忙の中入学式にご出席をいただき誠にありがとうございます。今年もこうして新しい子供たちが入学してまいりました。この子たちのためにこれまでと変わらぬご支援をお願いいたします。 
 校長先生をはじめとする学校関係者の皆さま。今ほど将来に対して責任を持つ若者が必要とされる時代は無い様に思います。多感な時代を過ごす子供たちを正しい方向に導いて下さいますようお願い申し上げます。

  さて、新入生の皆さん。皆さんに一つお話をする前に皆さんのお父さんとお母さんの事について考えてみましょう。 
 皆さんが生まれたばかりの時はほとんど何もできませんので2時間おき、3時間おきのミルクをあげたり、何度もおしめを替えたり、泣き始めて寝かしつけるのに時間がかかったりして十分な睡眠時間も取れないようなところからスタートします。

 少し大きくなっても突然高熱が出たり戻してしまったりして当番医を探してあわてて駆け込む事もありました。 

 小学校に上がってからも遊びに行ったまま帰ってこないと心配したり、怪我をして大騒ぎをしたり。皆さんを今日まで育てるまでには沢山の手間と、時間とそしてお金もかかりました。 
 では何故そんな大変な思いをしながら皆さんを育ててくれたのか考えた事はあるでしょうか?何か得をすることがあるのでしょうか?そういう訳ではありません。その答えは一つしかありません。それは皆さんが喜ぶ姿、皆さんが成長していく姿そのものが喜びだからです。 
 誰かが喜ぶ姿を見て、それを心から喜ぶ事ができる、そういう自分になる事。これを大人になると言います。 
 皆さんはこれまでお父さんやお母さん、先生方など大人の人たちから沢山の事をしてもらいながら今日まで成長してきました。しかし中学校に入学した今日から皆さんは少しずつ大人になるための努力を始めなければなりません。それは誰かを喜ばせたい、誰かのために何かをしたいという気持ちを持って毎日の生活を送る事です。 
 学校に来た時は友達の為に、先生の為に、先輩の為に。皆さんが進級した時には後輩の為に。家に帰ってからは兄弟の為に、お父さん・お母さんの為に、おじいちゃん・おばあちゃんの為に、ご近所の人の為に、親戚の人の為に。 
 皆さんの前に自分で選ぶことのできる2つのクラスがあったとします。一つは一人一人がお互いの事を考え協力し合う気持ちを持ったクラス。もう一つは一人一人が自分勝手な事を考えていてバラバラなクラス。どちらのクラスが居心地が良く、どちらのクラスが体育祭やコーラスフェスティバルなど力を合わせて何かをする時に良い結果を出す事が出来ると考えるでしょうか?恐らく協力し合う気持ちを持ったクラスだと思います。しかしこうしたクラスは最初から準備されているわけではありません。皆さん一人一人が意識し、努力をして初めて造り上げる事ができます。また、そうした努力を重ねることで皆さん自身も大きく成長する事が出来ると思います。 
 今東北地方を中心に大きな災害が起こっていることは皆さんも聞いていると思います。そしてこれからも、日本だけではなく世界の色々なところでこうした事は起こってくるだろうと思います。そんな時にこそ心から誰かの為に進んで汗を流す事の出来るそういう皆さんとなって下さい。 
 これから三年後皆さんが○○中を卒業していく時、今日と同じように沢山の人に見守られる中、立派に成長した姿を喜ばれ、祝福されて此処を巣立っていくようになる事、これから始まる三年間が皆さんにとって何時までも忘れる事が出来ない素晴らしい思い出に彩られた三年間となる事を願い、私から皆さんへのお祝いの言葉といたします。

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コメント: 1
  • #1

    Juicer Review (木曜日, 25 4月 2013 00:16)

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